この時期に喉の痛みや寒気を感じると、

「もしかしてインフルエンザかも…」
「でもただの風邪かもしれないし、少し様子をみようかな…」

…と、不安になりますよね。

特にあまり症状が重くない場合や微熱程度だと、すぐに病院に行くべきか悩みがち。

この記事ではインフルエンザの症状について、

  • 特徴的な症状
  • 受診の目安と病院の選び方
  • 自宅でできるセルフケア

…といったことを中心にご紹介します。症状を知ってインフルエンザの可能性を予測できるよう、ぜひ参考にしてください。

1.インフルエンザとは

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって起こる感染症です。

インフルエンザウイルスは、風邪の原因となるウイルスや菌に比べて体内での増殖スピードが速いため、風邪よりも重い症状が現れます

ここでは、

  • インフルエンザの一般的な経過
  • かかりやすい年代と重症化しやすい人

…の 2 つをご紹介します。

1-1.一般的な症状の経過

インフルエンザを発症してから治るまでにかかる期間は、 7~10 日ほどです。

  • 発熱から解熱
     
    … 3~5 日間
  • 回復まで
     
    … 3~5 日間

…一般的には、このような経過をたどります。

発症から 3 日間は高熱をはじめさまざまな症状が現れるため、日常生活もままならないほどつらい状態になります。

しかし、熱が下がれば他の症状も次第に落ち着きます。「発症から 5 日かつ解熱から 2 日」を経過すれば、周囲には移りにくくなるため『治った』と判断します。

1-2.かかりやすい年代と重症化しやすい人

インフルエンザに感染した人の約 6 割が 15 歳未満の子どもです

また、

  • 高齢者
  • 乳幼児
  • 妊婦さん
  • 持病のある方(糖尿病や肺・腎臓疾患など)

…は、インフルエンザにかかった場合に重症化しやすいので、注意が必要です。

少しでもインフルエンザの疑いがある場合は、以下のセルフチェックをしてみてください。

当てはまる項目が多いほど、インフルエンザの可能性が高いといえます。

インフルエンザのセルフチェック

 急に症状が出始めた

強い倦怠感や関節痛、頭痛が出ている

 38 ℃以上の高熱がある

 インフルエンザが地域で流行している

インフルエンザの疑いがある方は、必ず病院で診察を受けてください。

2.インフルエンザの症状

ここからは風邪との違いも含め、インフルエンザの症状を詳しくご紹介します。

2-1.インフルエンザで現れる症状

インフルエンザで現れる症状は、

  • 全身症状
  • 呼吸器症状
  • 消化器症状

…といった 3 つに分類されます。

◆ 全身症状

全身症状は、

  • 発熱
  • 寒気や倦怠感
  • 関節痛・筋肉痛
  • 頭痛

…など体の全体に現れる症状です。

インフルエンザでは多くの場合、38 ℃以上の高熱が出ます。

また温かい部屋でも治まらない寒気や、起き上がるのもつらいほどの全身のだるさを感じます。体のふしぶしが痛むような関節痛や筋肉痛も起こりやすい症状です。

これらの全身症状は、体調の異変を感じる初期症状として現れ、発熱期間中もそのまま続くことが多いです。

◆ 呼吸器症状

全身症状とほぼ同時に現れるのが

  • 喉の痛み
  • 鼻水

…といった呼吸器症状です。

唾を飲み込むのもつらい喉の痛みや、むせ込むような咳が特徴。始めのうち、鼻水は透明ですが、解熱すると黄色くネバネバしたものになります。

特に鼻水と痰は治りかけの時期まで長引きやすいですが、これはウイルスを体外に出し切るために必要な症状です。

◆ 消化器症状

全身症状と呼吸器症状に少し遅れて、

  • 腹痛
  • 下痢
  • 吐き気や嘔吐

…などの消化器症状が現れます。

特に、子どもが感染した場合やB型のインフルエンザで現れやすいとされています。

これらの症状に当てはまらない、以下のようなケースもあります。

  • 高熱が出ない
    …高齢者や予防接種を受けた人に起こりやすい
     
  • 発熱以外に目立った症状がない
    …特に全身症状の感じ方には個人差が出やすい

このように、症状の軽いインフルエンザもあります。特に家庭や学校、勤務先で流行している場合は感染の可能性があると考えてください。

2-2.今シーズンの症状の特徴

今シーズン(2016 / 2017)に流行しているインフルエンザの種類(型)は、「香港型」とよばれるA型インフルエンザです

この種類は過去にもたびたび流行しており、「38 ℃以上の高熱が出る」、「全身症状が強く現れる」といった症状の特徴が、特に顕著に現れやすいです。

実際に診察にあたる医師からは、今季の患者さんの特徴として

  • 「咳の症状が強い」
  • 「咳に続いて発熱する」
  • 「発熱と倦怠感のピークが早く経過する」

…などの報告があります。

2-3.風邪との見分け方

インフルエンザと風邪を見分けるポイントは、

  1. 最初に感じた体の異変
  2. 症状の進行

…の 2 つです。

最初に感じた体の異変

・風邪
…喉の痛みや鼻水などの部分的な症状が現れる

・インフルエンザ
…発熱や寒気、倦怠感や関節痛など全身症状が現れる


症状の進行

・風邪
…軽い症状から徐々に重くなる

・インフルエンザ
…前触れなく突然、強い全身症状が現れる

なかでも関節痛や筋肉痛は、風邪では現れにくい症状です。心当たりがないのに体の痛みを感じる場合は、注意しましょう。

3.受診の目安と病院の選び方

インフルエンザは、受診するタイミングによっては正しい検査結果が出にくいため、再受診が必要になる場合があります。

ここからは、病院に行く前に知っておきたいことをご紹介します。

3-1.受診の目安とタイミング

インフルエンザが疑われる場合、発症から半日~2 日以内に受診することをおすすめします。

早すぎると正しい検査結果が出ないことがあり、逆に遅すぎると処方される薬が効きにくくなるためです。
※ 抗インフルエンザ薬は、発症後 2 日以内の服用が効果的とされている。

発症のタイミングは、

  • 「38 ℃以上の熱が出た」
  • 「寒気があってだるい」
  • 「全身が痛い」

…など、今回の体調不良を最初に感じたときを目安にしてください。

インフルエンザ,症状  検査は発熱していなくても受けられる

多くは発熱で発症するが、寒気や全身の痛み、倦怠感のみで発症するケースもある。
発熱していない、発熱したけど下がったなどの場合でも、発症から半日経過していれば検査を受けることができる。

3-2.受診する診療科と検査・治療

インフルエンザの検査・治療ができるのは、

  • 内科
  • 呼吸器科
  • 耳鼻咽喉科
  • 小児科

…といった診療科です。

インフルエンザが疑われる場合は、問診や検査が行われます。

インフルエンザの診察と治療

◆ 検査
…鼻に綿棒を入れて採取した粘液で感染の有無を調べる
…15 分ほどで「陰性 / 陽性」および「感染している型( A/B )」が分かる

◆ 診断
…検査結果や症状などから総合的に判断する

◆ 治療
…抗インフルエンザ薬(タミフルやリレンザなど)による治療を行う

◆ 費用
…3,000~5,000 円ほど

タミフルやイナビルなどの抗インフルエンザ薬は、ウイルスの増殖を抑える働きがあり、服用すると治癒までの期間を 1~2 日、短縮することができます

流行期は病院が混み合い、待ち時間が長くなることも。

病院に行く際は、

  • マスクを着用する
  • 暖かい服を着る
  • 保険証やお薬手帳を持参する

…といった準備を忘れないようにしてください。

病院へ行くタイミングや詳しい注意点に関しては、「インフルエンザで病院に行く正しいタイミングと簡単な病院の探し方」の記事を参考にしてください。

4.今すぐにできる 3 つのセルフケア

ここからは、自宅でできるセルフケアをご紹介します。

前提として高熱が出ても、自己判断で解熱剤を使わないほうが安全です。脇の下や首など太い血管がある場所を冷やして、解熱を促しましょう。

自宅でできるセルフケア

◆ 部屋の保温・加湿
…喉の痛みや咳を緩和する
…体を温めることで回復を早める

◆ 水分補給
…発熱で失われる体内の水分を補う
…経口補水液やスポーツドリンクなどを選ぶ

◆ 栄養の摂取
…ビタミンやミネラルで体の回復を早める
…果物ゼリーや野菜スープなどでも OK

体調がすぐれないときは、とにかく安静にしておくことが大切です。

5.まとめ

インフルエンザで現れる症状は、以下の 2 つの特徴があります。

  • 突然の発熱や寒気、倦怠感などが現れる
  • 部分的な症状よりも全身症状が強く現れる

…これらが風邪と見分ける際の大きなポイントです。

早い段階でインフルエンザに気付き、対処することで早期回復につながります。

今回、ご紹介した症状の特徴をチェックしてみてください。

◆ 参考文献