「インフルエンザでお腹が下ってる…」
「さっき行ったばかりなのに、またトイレ…」

インフルエンザにかかったことから、お腹の調子がすぐれず、つらい思いをしていませんか?

熱があるだけでも苦しいのに、トイレのせいでゆっくり休めないのは本当に大変ですよね。実は、インフルエンザではお腹を下すケースがあります。

この記事では、

  • インフルエンザで下痢になる理由
  • インフルエンザで起こる下痢の対処法
  • 病院に行くべきケース

…といった内容をご紹介します。

今のつらい状況を改善するのにぜひ、お役立てください。

下痢と同時に現れやすい腹痛の対処法については、「インフルエンザの腹痛|キリキリした痛みをやさしく和らげる方法4選」の記事をご覧ください。

1.インフルエンザと下痢の関係

まずはインフルエンザとはいったいどのようなものか、そしてなぜ下痢になるのかを、ご説明します。

1-1.インフルエンザの症状とは

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することで発症する流行性の感染症です。

インフルエンザの特徴

◆ 主な症状
…38 ℃以上の高熱
…寒気や体のダルさ、体の痛み
…喉の痛み、咳、腹痛、下痢 など

◆ 発症期間
… 1~2 日間ほどの潜伏期間の後に発症
…完治までに 7~10 日間ほど

通常の風邪と比べて、前触れなく急激に発症し、症状が重くなるのが特徴。そんな中、お腹の調子を崩してしまうケースもあるようです。

インフルエンザの主な症状とそれぞれの対処法は、「インフルエンザを症状から判断する方法と今すぐできるセルフケア3選」の記事でご紹介しています。こちらもぜひ、読んでみてください。

1-2.下痢が起こる要因と症状が続く期間

インフルエンザの症状としての下痢であれば、3~4 日程度で症状が治まります

では、なぜインフルエンザ発症中に下痢が起こるのでしょう。

インフルエンザで下痢になる要因は主に、

  • 体のウイルス排出作用
  • 処方薬の副作用

…といった、2 つの理由が考えられます。

◆ 体のウイルス排出作用からくる下痢

インフルエンザウイルスに感染すると、体内でウイルスが増殖します。このウイルスが胃腸まで及び炎症を起こすと、下痢や腹痛といった症状が現れるとされています。

ただしこうした症状は、体内のウイルスに対抗するための免疫反応であり、回復のための経過ともいえます。

特に下痢は、ウイルスを対外に排出するため必要な症状です。

◆ 薬の副作用からくる下痢

インフルエンザの下痢で考えられるもう一つの要因は、薬の影響です。

病院でインフルエンザと診断されると、

  • タミフルやイナビルといった抗インフルエンザ薬
  • 解熱剤(基本的にカロナール)
  • 抗菌薬

…などの薬が処方されます。

こうした薬の副作用として、薬を飲んだ後に下痢が起こる可能性があります

これはインフルエンザを治すのに必要な薬ですから、基本的には決められた通りに服用する必要があります。

ただし、あまりに下痢の症状がひどくてつらい場合は、受診した病院に相談のうえ、服用について指示を仰ぐと良いでしょう。

2.下痢が止まらないときの 5 つの対処法

ここからは、インフルエンザで下痢をしているときに良い、

  • トイレを我慢しない
  • 適切な市販薬を選ぶ
  • 水分を正しく補給する
  • 体の状態に合わせた食事を摂る
  • 安静にして十分な睡眠を取る

…といった 5 つの対処法をご紹介します。

◆ トイレを我慢しない

下痢が続くと、

「我慢したほうが良いのかな…」
「トイレに行くのが面倒…」

…などと感じることがあるかもしれません。

ただし、インフルエンザにおける下痢の対処で最も重要なことは、下痢を止めようとしないことです。

お腹が下るのは、体に残ったウイルスを体外に出すのに必要であるため。我慢せず、とにかくしっかりと出し切ることが重要です。

◆ 適切な市販薬を選ぶ

インフルエンザでお腹を下しているときは、基本的に下痢止め薬は飲まないようにしましょう。下痢を止めると、ウイルスの排出作用を抑えてしまうからです。

薬で対処する際におすすめなのは、お腹の調子を整える「整腸薬」。

薬局やドラッグストアで購入できる市販薬には、

  • 新ビオフェルミン S 錠(ビオフェルミン製薬)
  • 新ラクトーン A(アサヒグループ食品)

…といった商品があります。お近くの店舗で探してみてください。

インフルエンザ,下痢  整腸薬の良いところ

・乳酸菌やビフィズス菌など、体にとってプラスとなる菌が含まれている
・腸内の善玉菌を増やすことで下痢の改善が期待できる

整腸剤はタミフルなどの抗インフルエンザ薬と一緒に摂取しても、飲み合わせとして問題ありません。

お腹の調子を整えるために、積極的に取り入れて良いでしょう。

『新ビオフェルミン S 錠』については、「ビオフェルミンが選ばれる3つの理由と便秘を解消するお腹のつくり方」で働きや飲み方を詳しくご紹介しています。

水分を正しく補給する

お腹を下しているときには体内の水やミネラルが大量に流れ出て、体の水分バランスが崩れるため、水分をこまめに補給しましょう

短期間の下痢であれば大きな危険はありませんが、下痢が続いて水分が不足すると重大な脱水症状に至るおそれがあるため、正しく水分を摂る必要があります。

水分補給の注意点

◆ 飲料の選び方
…塩分や糖分も一緒に補える経口補水液が良い
…緑茶やコーヒーなどカフェイン飲料は控える

◆ 飲み方
…常温またはぬるめの温度で飲む
…少量ずつこまめに摂取する

経口補水液がすぐに手に入らない場合は、スポーツドリンクを水で3倍に薄めたものや、お子さんにはりんごジュースでも代用できます。

また、味が付いたものが飲みにくく感じるようであれば、白湯でも構いません。

体の状態に合わせた食事

トイレに行く回数が多いと、ただそれだけで体力を消耗するため、失ったエネルギーを補うための食事が必要になります。

下痢をしているときは、消化しやすく胃に負担をかけない食材を選びましょう

食事のポイント

◆ 回復を助ける食材
…お粥、じゃがいもや里芋の煮物
…白身魚や豆腐
…ネギやニラ、らっきょうなどの薬味

◆ 控えるべき食材
…肉類や揚げ物
…キノコや生野菜
…イチゴ

ただし、食欲がないときには無理に食べる必要はありません。その場合は、水分とゼリー飲料だけで過ごしてもよいでしょう。

ある程度、体調が元に戻れば自然に空腹を感じるようになります。それまでは固形物を控えたほうが、胃腸の回復が早まるでしょう。

安静にして十分な睡眠を取る

下痢のときは、できるだけ安静にして、十分な睡眠をとることが大切です。体を休めることで体力が回復し、便意が起こりにくくなります。

ただ何度もトイレに行くせいで、まとまった睡眠時間をとりにくいことがあるかもしれません。

その場合は横になって安静にしているだけでも、体力は確実に回復します。少しずつでも休むことで体を回復させてください。

3.病院で診察を受けるべきケース

ここからは、インフルエンザで下痢をしたときに、

  • 早急に受診すべきケース
  • しばらく経過をみた後に注意したい症状

…について、ご紹介します。

3-1.早急に診察を受けるべき場合

今回ご紹介した下痢の対処法は、主に比較的体力のある方や順調にインフルエンザが回復している方に適した方法です。

「飲み物を飲むのもしんどい」
「ぼーっとして会話するのもつらい」
「お腹が痛すぎて我慢できない」
「体が勝手にピクピクけいれんする」

…といった兆候が見られたときは、脱水のおそれがあるため、すぐに病院を受診することをおすすめします

特に子どもや妊婦さん、お年寄りなど体力に不安がある方は重症化しやすいため、早めに判断してください。

3-2.再受診の目安

インフルエンザにかかると、免疫力が低下するため、別の感染症や胃腸炎などにかかりやすくなります。

  • 下痢が 1 週間以上続いている
  • 下痢の回数が日に日に増えている
  • 吐き気や嘔吐も出てきた
  • 便に血が混ざる、便が白い・真っ黒い

…といった症状がある場合は、別の病気を併発しているおそれがあるため、早めに医師に診てもらうことをおすすめします。

4.まとめ

インフルエンザの下痢についてまとめました。

下痢になる理由

…ウイルス排出作用や薬の副作用などが要因


下痢の対処法
  • トイレを我慢しない
  • 下痢止めではなく、整腸剤を服用する
  • 経口補水液を少量ずつ摂取する
  • 自然な食欲に従い、消化に良い食材を選ぶ
  • 安静にして十分な睡眠を取る

つらい状況がいつまでも続くわけではありません。お腹の調子を整え、一日も早く健やかな生活を取り戻して下さい。

◆ 参考文献