全体にピントが合っている写真も、背景をぼかすと立体感のある写真になりますよね。
本日は、背景をぼかして被写体を目立たせる方法として、
- 背景を均一にぼかす方法
- グラデーションを使って背景を段階的にぼかす方法
の2つをご紹介します。
どちらも簡単ですので早速はじめましょう。
背景を均一にぼかす
このように犬以外の背景全てを均一にぼかして、犬を目立たせます。

1. まず、などの選択ツールを使って、犬の選択範囲を作成します。
選択範囲の作成方法はいくつかありますが、周辺の近似色を判断して選択範囲を作成できる 「ファジー選択ツール」 がおすすめです。

2. 選択範囲が作成できたら、 「選択」 → 「選択範囲の反転」 を選択します。

3. すると背景が選択範囲となります。

4. 続けて、 「フィルター」 → 「ぼかし」 → 「ガウスぼかし」 を選択します。

5. 表示されたガウスぼかしウィンドウで、ぼかし半径の 「水平」 を 7.0px 、「垂直」 を 7.0px に設定し 「OK」 をクリックします。
※参考 : ガウスぼかしとは、半径の数値によってぼかしの強度を調整できるぼかし機能です。数値が大きいほどより強いぼかしになります。

6. 背景がぼかされたことにより、立体感が出て、犬が目立つようになりました。

背景を段階的にぼかす(グラデーションを使う)
このように、ぼかしの強さを段階的に変え、自然な奥行きを出して手前のりんごを目立たせます。

とても簡単なので早速はじめましょう。
1. まず、「レイヤー」 → 「レイヤーの複製」 を選択します。

2. すると、背景レイヤー複製され、「背景 コピー」 レイヤーができました。

3. 「背景 コピー」 レイヤーを選択し、「フィルター」 → 「ぼかし」 → 「ガウスぼかし」 を選択します。

4. 表示されたガウスぼかしウィンドウで、ぼかし半径の 「水平」 を 7.0px 、「垂直」 を 7.0px に設定し 「OK」 をクリックします。
※参考 : ガウスぼかしとは、半径の数値によってぼかしの強度を調整できるぼかし機能です。数値が大きいほどより強いぼかしになります。

5. 「背景 コピー」レイヤーにぼかしがかかりました。

6. 次に、「背景 コピー」レイヤーを選択し、 「レイヤー」 → 「透明部分」 → 「アルファチャンネルの追加」 を選択します。
画面上変化は無いですが、アルファチャンネルが追加されます。
※アルファチャンネルを追加しないと、消しゴムでぼかしを消せません。

7. ぼかした背景コピーレイヤーを選択し、「レイヤー」 → 「レイヤーマスク」 → 「レイヤーマスクの追加」 をクリックします。

8. 表示されたウィンドウで、「完全不透明 (白)」 になっていることを確認し、「追加」 をクリックします。

9. すると、レイヤーダイアログに白い四角が表示されるので、その四角をクリックし、 「ブレンドツール」をクリックします。

10. 画像上で、目立たせたい場所からドラッグします。今回は、りんごを目立たせたいので下から上へ向かってドラッグします。

ドラッグすると、レイヤーダイアログに、黒と白のグラデーションが表示されますが、黒いほど透明になっていて下のレイヤーが透けて見え、白いほど不透明になっています。

11. これで段階的なぼかしが出来ましたが、微調整をします。
- ぼかしを消す
りんごの上の部分にぼかしがかかっているので、この部分のぼかしを消します。
背景コピーレイヤーの画像の四角を選択し、「消しゴムツール」 をクリックして、りんごにぼかしがかかっている部分を消します。

これで、りんごのぼかしが消えました。

- ぼかしを弱める
洋ナシのぼかしを弱めます。背景コピーレイヤーの画像の四角を選択し、「消しゴムツール」 を選択します。

次に、ツールオプションで以下のように消しゴムの設定をします。

①不透明度を 50 にする。
※補足 : 不透明度を50に下げることで、ぼかしを半透明にしてぼかしを弱めています。
②ブラシの選択ボックスから 「2. Hardness 075」 を選択します。

消しゴムの設定が出来たら、洋ナシ上をドラッグしてぼかしを弱めます。

12. 段階的にぼかしがかかり、手前のりんごが目立つようになりました。

まとめ
背景をぼかすと、一眼レフで撮ったような、被写体の存在感が引き立った画像が作れます。
グッと上級者が作ったような画像になるので、ぼかしを有効活用してくださいね。