GIMPで、画像編集だけでなく、画像に文字を入れて、ポスターやチラシ作りにも使いたいという場合もありますよね。
文字は画像上で直接入力できます。
でも、単純に文字を入力しただけでは、何となく見栄えが悪くなってしまいます。
そこで、文字の入力方法と編集方法を初心者でも分かるようにご説明します。
ぜひ手順に沿って試してみてください。
※GIMP2.8は現在、縦書きに対応していませんのでご注意下さい。
目次
GIMPで文字を入力する
まず、テキストツール を選択します。

すると、ツールオプションにテキストに関する項目が表示されるので、サイズやフォントなどを調整してください。

①フォント
文字の書体を選択できます。
②サイズ
文字のサイズを選択できます。
③サイズの単位
サイズの単位を選択できます。
④エディターウィンドウで編集
ここにチェックを入れると、画像に直接文字を入力せずに、下図のようにテキストエディターウィンドウが開き、そこで文字入力ができます。

⑤なめらかに
文字の輪郭を滑らかに出来るので、チェックを入れたままにしましょう。
⑥ヒンティング
文字を入力した時に、小さい文字が潰れたり歪んだりするのを防ぐ機能です。
⑦色
文字の色を設定できます。
⑧揃え位置
文字の整列方法(左揃え、右揃え、中央揃え、両端揃え)を選択できます。
⑨インデント
1行目の字下げの幅を設定できます。
⑩行間隔
行と行の間隔を設定できます。
⑪文字間隔
文字と文字の間隔を設定できます。
⑫テキストボックス
テキストボックスの設定を「流動的」「固定」から選択できます。
⑬言語
文字の言語が指定できます。指定した言語に合った適切なフォントが選択しやすくなります。
サイズやフォントの設定が完了したら、文字を入力したい場所をクリックします。

そのまま、追加したい文字を入力します。

文字入力をすると、自動的にレイヤーが追加されます。

決まったスペースへ文字を入力する
文字を追加するスペースが決まっていたり、長文を入力をする場合は、あらかじめテキストボックスの大きさを固定出来ます。
テキストボックスの大きさに合わせて自動的に改行されるので便利です。
まず、テキストツールを選択します。
次に、必要な大きさまで、左クリックしたままドラッグすると、テキストボックスが作成されます。

そして、文字を入力すると、テキストボックスの内側に追加されます。テキストボックスの端まで行くと自動的に改行されます。

GIMPで文字を編集、修正する
入力した文字は、内容だけでなくフォントやサイズなどを何度でも編集が出来ます。
編集するためには、まず、テキストツールを選択します。
次に、編集したいテキストレイヤーを選択してください。

そして、編集したいテキストをクリックし、テキストボックスを表示させます。

それでは、各項目をご説明します。
文字の修正
まず、修正したい文字をドラッグで選択します。

そして、「Backspace キー」を押すと、削除できます。

テキストボックスの大きさを変える
テキストボックスの四隅の四角にカーソルを合わせます。

そして、変形したい方向へ、ドラッグすると大きさが変えられます。

文字を滑らかにする
パソコンで文字を入力すると曲線部分などがギザギザになってしまいますが、以下の方法で滑らかに出来ます。
まず、ツールオプションの「なめらかに」にチェックを入れてください。

これで、以下のように、文字がなめらかになります。

小さな文字の潰れを直す
特に画数の多い漢字などは小さいサイズにすると、つぶれが目立ちます。
以下の方法でつぶれを軽減させることが出来ます。
まず、ツールオプションの「ヒンティング」で「標準的に」か「最大限に」を選択しましょう。
※多くのフォントでは「最大限に」と「標準的に」では同様の効果となります。

これで、以下のようにつぶれが軽減できます。

色を変更する
まず、ツールオプションの「色」に表示されている色をクリックします。

次に、下記のいずれかの方法で、変更したい色に調整します。
【色の調整方法】
♦「R」、「G」、「B」の数値を調整する
「R」、「G」、「B」に数値を入力し、「OK」をクリックします。

♦好みの色を視覚的に選択する
右のバーから好みの色をクリックします。

次に、微調整があれば左の枠でさらに細かく色を調整し、色が決まったら「OK」をクリックします。

♦スポイトで画面上から色を選択する
スポイトは画面上の色の情報を取り出すツールです。
まず、「スポイトボタン」をクリックします。

次に、取り出したい色の上でクリックします。

そして微調整があれば左の枠などで調整し、「OK」をクリックします。

行頭を1字下げにする
インデント機能で、段落の行頭を1字下げができます。
まず、ツールオプションの「インデント」に、テキストボックスの左端と文字の間隔(ピクセル)を入力してください。

♦例1 : インデント30.0
行頭から30ピクセルの空白ができます。

例2: インデント-30.0
行目以降の行頭から30ピクセルの空白ができます。
※-の数字を入力すると、2行目以降の行頭に空白ができます。

テキストボックスの「流動的」「固定」の違い
ツールオプションの「テキストボックス」では、「流動的」と「固定」が選択できます。

♦流動的
テキストボックスの大きさは入力した文字の大きさに合わせて拡大します。つまり、自分で改行しない限り、勝手に改行されることはありません。
♦固定
最初に設定したテキストボックスの横幅で次の行に折り返します。
テキストツールバーを使う
テキストツールバーを使うと、1文字単位で調整が出来ます。
まず、編集したいテキストをクリックします。すると、下図のようにテキストツールバーが表示されます。

♦ベースラインの変更
ここに、ゼロより大きい数字を入力すると上へ、ゼロ未満の数字で下へ移動します。

例えば下図の「使い方」を下付き文字にしたい場合、まず、「使い方」の部分をドラッグして選択します。

そして、テキストツールバーのベースラインに-の数字を入力すると、下付き文字になります。

♦カーニングの変更
文字間の間隔を一部だけでも変更できます。
ここに、ゼロより大きい数字を入力すると間隔が広がり、ゼロ未満の数字で間隔が詰まります。

たとえば、下図の「!」の後ろに間隔を入れたい場合、まず、間隔を入れたい部分をクリックします。

次に、テキストツールバーのカーニングにゼロより大きい数字を入れると、間隔が広がります。

まとめ
文字は編集で見た目のイメージがかなり変わります。
各操作方法を覚えて、効果的に文字を使って素敵な画像を作りましょう!
以下の別記事で、文字の加工方法をいくつかご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「GIMPで文字に影を付ける方法(フィルター機能を使う)」
「GIMPで文字にグラデーションをかける方法」
「GIMPで文字を縁取る:基本の縁取り方法とふわっとした縁取り方法」
「GIMPにフォントを追加する方法とおすすめ厳選フォントサイト3選」