「なんだか熱っぽい…」
「37 ℃台の熱がずっと下がらない」

…といった微熱の症状が続いていると、体力的にも精神的にもつらいですよね。特に長引く場合は「もしかしたら、重い病気かも…」と考えてしまいがち。

ここでは、

・微熱が続く4つの原因
・今すぐできる対処法
・受診の目安と病院の選び方

…について、ご紹介します。

思い当たる原因やご自身でできそうな対処法が見つかれば、いま感じている不安を少しでも軽くできるはずです。

先にご自身で出来るケアを知りたいという方は 「3. 今すぐできる微熱の対処法」からチェックしてみてください。

1.微熱とは      

微熱というと、

「ちょっと熱がある」
「なんとか動けるくらいの熱」

…などと、あいまいなイメージをもっている方も多いでしょう。

「微熱」の基準は 2 つあります。判断しやすいほうを目安にしてみてください。

微熱を判断する 2 つの基準
  • 体温が 37~38 ℃
  • 平熱よりも約 1 ℃高い状態

体温の数値だけでないのは、普段の体温(平熱)に個人差があるためです。

微熱は市販の薬や自己対処で改善できるケースもあれば、病院で検査が必要なケースまで、さまざまな原因が考えられます。

病院に行ったほうが良いのは、微熱が 1 週間以上続いている場合です。その際には治療が必要な可能性があるため、早めに受診してください。

次に、微熱が続くときに考えられる原因をご紹介します。

2.微熱が続く 4 つの原因

微熱が続く主な原因は、 

  • 風邪や気管支炎などの感染症
  • ストレスや疲労
  • 薬の副作用
  • ホルモンバランスの乱れ(主に女性)

…の 4 つが考えられます。

ただし、

「持病がある」
「過去に重い病気にかかった」
「思い当たることがないのに体重が減った」

…といった方は、上記以外の原因である可能性があるので、早めにかかりつけ医を受診してください。

受診のポイントについては、「4.微熱で病院に行くとき」からチェックしてください。

ではそれぞれの原因について、詳しくご説明します。

① 風邪や気管支炎などの感染症 

感染症が原因の場合、微熱以外に別の症状が出るのが特徴です

可能性のある主な原因と症状

・風邪、気管支炎
…喉の痛み、咳、鼻水 など

・胃腸炎
…腹痛、下痢、吐き気・嘔吐 など

・膀胱炎・腎盂腎炎
…排尿時の痛み など

・虫垂炎
…腹痛 など

また、直近で感染症にかかった方も注意が必要です。

感染症は、治った後に微熱の症状だけが残ることがあります。多くは経過観察で改善しますが、2~3 か月続くケースもあります。

② ストレスや疲労

過度なストレスや疲労によって、体温を保つ機能に異常をきたすのが原因です。

このような原因による発熱の特徴は、

  • 微熱以外に目立った症状がない
  • 解熱剤が効かない

…といったことです。

体に物理的な異常がないため、病院では診断がつかず「原因不明」として経過観察になることもあります。

ストレスや疲労が原因の発熱には、心療内科での治療が有効な場合があるようです。心当たりのある方は受診を検討してみてください。

③ 薬の副作用

どんな薬も、多かれ少なかれ副作用とよばれる効能以外のデメリットがあります。

発熱は、副作用として現れやすい症状の一つです

特に抗菌薬やホルモン剤は微熱が出やすいとされています。

副作用で微熱が出やすい薬

・抗菌薬
…殺菌・静菌作用をもつ感染症治療薬
…フロモックス、クラリス錠、クラビット など

・ホルモン剤
…婦人科系の疾患や月経調整に使われる薬
…プレマリンなどホルモン補充療養薬、排卵誘発剤、ピル など

副作用で微熱が続いている場合、多くは服用を中止すると 3 日以内に熱が下がります。ただしその際は、主治医やかかりつけの薬局で相談のうえ、慎重に判断するようにしてください。

④ ホルモンバランスの乱れ(主に女性)

女性の体の調子には、月経周期によって分泌量が変わる 2 つのホルモンが大きく影響します。そのため、これらのバランスが乱れると、さまざまな体の不調を招きます。

微熱もその一つで、特に現れやすいのは、

  • 生理前
  • 更年期障害
  • 妊娠

…といった場合です。

女性は普通、2 週間ごとに高体温期と低体温期を繰り返します。そのため、上記のケースが疑われる人で 3 週間以上微熱が続くようであれば、病院を受診すると良いでしょう。

ホルモンバランスを整える方法が知りたい方は、「3-3.ホルモンバランスを整えて微熱をケア」をチェックしてみてください。

微熱,続く  見逃しやすい「隠れ発熱」に注意を

ウイルスに感染しても、発熱する力が弱い高齢者や、薬で発熱が抑えられる鎮痛剤を常用している人は、微熱程度しか出ないことがある。
そのため、体調の変化や原因疾患の重大さに気づかず見逃してしまうおそれがあり、注意が必要。

3.今すぐできる微熱の対処法  

微熱があるときは、前提として市販の解熱剤や鎮痛剤は使わず対処することをおすすめします。なぜならウイルス感染の場合、一部の解熱鎮痛成分が症状を悪化させるおそれがあるためです。

ここからは、市販薬を使わず微熱をケアする方法について、

  • 水分補給の方法
  • 体を休める方法
  • ホルモンバランスを整える方法

…の、3 つをご紹介します。

病院に行くまでの一時的な対処や、経過観察する際の生活改善などにお役立てください。

3-1.水分補給で微熱をケア

水分補給を行うと血液の流れが良くなり、熱を逃がすのに役立ちます。

発熱している体は、水分が不足しやすい状態です。脱水を防ぐためにも水分摂取を心がけてください。

おすすめの飲み物

・経口補水液
…オーエスワン(大塚製薬)、アクアサポート(明治)など

・スポーツドリンク
…ポカリスエット(大塚製薬)、アクエリアス(コカ・コーラ)など

・白湯
…湯を沸かし、40~50 ℃に冷まして飲む

飲むときは冷たい温度は避け、喉の渇きを感じたら摂るようにしましょう。  

また体調を悪化させるおそれがあるため、カフェインを含む飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶など)や、アルコールは避けるようにしましょう。

3-2.体を休めて微熱をケア  

微熱はそれだけで体力を消耗するため、体のダルさや重さを強く感じます。そのため、体を休めて体力の消耗を抑えることで、体感的な『しんどさ』を和らげることができます。

効果的に体を休める方法

・質の高い睡眠を心がける 
…寝る前に布団の上で軽くストレッチをする
…就寝前にはしばらく部屋を暗くする
   
・リラックス効果の高い体勢をとる 
…ひざ下に枕を入れて横になる  
…仰向けに寝て手足を軽く開いた体勢で休む

・体を締め付けない服装を選ぶ
…下着は余裕のあるサイズを選ぶ
…ゴムや紐で調整できるズボンやスカートを穿く

・入浴方法を工夫する
…少しぬるめの湯に浸かる
…長湯は避け、体が温まったと感じたら出る

特に、ストレスや疲労を強く感じる方は、

  • 「疲れたな」と感じたらゆっくりと深く呼吸をする
  • アロマオイルなどで好きな香りを嗅ぐ

…といった方法をとると、心身的な負荷を和らげる効果が期待できます。

3-3.ホルモンバランスを整えて微熱をケア  

食べ物や飲み物には、ホルモンバランスを整える働きが期待できるものがあります。

これらを日々の生活に取り入れてみてください。

ホルモンバランスを整える食べ物・飲み物

【食べ物】
…しょうが、にんにく、にら、大豆、セロリ、ヨモギ

【飲み物】
…チェストツリー、レッドクローバー、ラズベリーリーフなどのハーブティ


ホルモンバランスを整えるサプリメント

…ビタミンB6、ビタミンE、プラセンタ

ホルモンバランスを整えるには、十分な睡眠や規則正しい生活といったことも大切です。普段から心がけるようにしてください。

4.微熱で病院に行くとき

2~3 日で治まる微熱であれば、安静にしたり栄養補給をしたりすることによって、セルフケアで対処することもできます。

病院で診察が必要なのは、1 週間以上続く微熱です。治療が必要な可能性があるため、早めに病院を受診してください。

ここからは、微熱が出て、

  • 初めて病院に行く場合
  • 再受診する場合

…について、受診時のポイントをご紹介します。

4-1.初めて病院に行く場合   

診療科は内科、もしくはそのほかの症状に合わせて呼吸器内科、消化器内科、皮膚科などを受診しましょう。

微熱は原因が多岐に渡るため、問診時に重要なことを医師に伝えられないと、なかなか診断がつかないこともあります。

そのため診察では、次の事項を医師に伝えるようにしましょう。

  • 微熱が出始めた時期
  • 微熱が出たときの体温
  • 体温の変化(微熱/発熱を繰り返す など)
  • 微熱以外の症状
  • 服用している薬
  • これまでの病歴
  • ペットの有無や住環境、渡航歴

女性の場合、妊娠の可能性を判断するために「最終月経日」を聞かれるので、把握しておくと良いでしょう。

4-2.再受診する場合   

一度、クリニックや医院といった規模の病院に行っても症状が改善されなかった方は、もう一度最初に行ったクリニックや医院に行くことをおすすめします

「早く大きな病院で検査してもらわないと…」と焦るかもしれません。確かに、大規模病院ではクリニックや医院では難しい精密な検査ができるため、診断がつかない場合に有効だといえます。

ただ大規模病院はクリニックや医院からの紹介を受けて受診するのが基本。紹介状がないと 5,000 円以上の初診料がかかります。

そのため、最初に受診したクリニックや医院に行き、初診後も症状が改善しなかった旨を伝ましょう。

そのうえで、

  1. 治療を継続する    
  2. 大規模病院を紹介してもらう

...といった今後の方針を、主治医と相談して決めてください。

5.まとめ

微熱が続くときに考えられる主な原因は、

  • 風邪や気管支炎などの感染症
  • ストレスや疲労
  • 薬の副作用
  • ホルモンバランスの乱れ(主に女性) 

…これら4つが考えられます。

病院に行くまでの一時的な対処や経過観察中の生活改善には、以下のセルフケアを試してみてください。

微熱のセルフケア

・水分補給
…経口補水液、スポーツドリンク、白湯をこまめに飲む

・体を休める
…質の高い睡眠を心がける、リラックスできる体勢をとる、締め付けない服装を選ぶ、負担の少ない入浴方法を工夫する

・ホルモンバランスを整える
…香味野菜、ハーブティ、サプリメントを取り入れる

微熱が 1 週間以上続く場合は、早めに病院で診察を受けてください

「大した症状じゃないし…」とためらわず、しっかりと受診することで、不安な気持ちを解消しましょう。

◆ 参考文献