何日もお通じがこないと、とてもつらいですよね。便秘は食生活の改善で良くなるといわれますが、

「何を食べたら便秘が解消されるの?」
「食べないほうが良い物もあるの?」

…といった疑問を抱く方も多いはず。

ここでは、

・便秘解消に効果的な食べ物
・控えたほうがよい食べ物と飲み物

…を中心に、具体的な食材やメニューをご紹介します。つらい状況を一刻も早く改善できるように、ぜひ参考にしてください。

1.便秘の原因

便秘とは一般的に、

  • 3 日以上排便がない
  • 1 週間の排便回数が 2 回以下

…といった状態をさします。

また排便回数だけでなく、「便が硬い」「トイレ後にすっきりしない」など、便を出すときに何らかの違和感がある場合も、便秘の状態といわれています。

便秘の原因はさまざまですが、偏った食生活や不規則な生活といった、日々の習慣でも起こり得ます。

まずは、便秘の主な 3 つの原因をご紹介します。

1‐1.食生活

便秘には、食生活が大きく影響しています。特に、

  • 高脂質・高たんぱくの食事
  • 野菜や食物繊維の不足

といった偏った食事は、腸の働きを鈍くしてしまいます。すると、便を押し出す動きが弱くなり、腸内に便が溜まった状態に。

特に食物繊維は便を軟らかくして、腸の通過をスムーズにする働きがあります。そのため便秘解消には、食物繊維を摂ることが有効です。

1‐2.運動習慣

便を出すにはある程度の筋力が必要です。普段、運動不足の生活を送っていると、筋力が弱まり便を出す力自体が弱くなってしまいます

特に、

  • 高齢者
  • 出産後の方
  • 男性に比べて筋肉量がもともと少ない女性

…は、筋力不足から便秘になりやすいです。

排便時のいきみには、お腹周りの筋肉を使うため、日ごろから意識することが大切です。

1-3.ストレス

睡眠不足による疲れや緊張によるストレスも、便秘の原因になります。

ストレスを受けると、体のあらゆる働きを調整する自律神経の働きが乱れ、排便時に腸がけいれんを起こすためです。

便がまったく出ないわけではないけれど、

  • コロコロした便
  • 細切れの小さい便

…が出る場合は、ストレスによる便秘が考えられます。

2.便秘に効く食べ物 11 選

便秘の解消には、便の水分を増やしたりかさを作ったりする食物繊維や、腸内環境を整える乳製品など、腸の働きをサポートする食べ物がおすすめです。

ここからは具体的な食材を、

  • 野菜
  • 果物
  • 乳製品・発酵食品
  • オリーブオイル

…に分けて、ご紹介します。

2‐1.野菜

便秘解消に良いおすすめの野菜を 3 つ、ご紹介します。

◆ ごぼう

ごぼうに含まれるイヌリンという食物繊維が便を軟らかくし、出しやすくしてくれます。

食物繊維は熱にも強いので、

  • きんぴらごぼう
  • お味噌汁

…など、加熱調理するのがおすすめです。

また最近では、ごぼう茶なども広く売られるようになったので、飲み物で取り入れても良いでしょう。

便秘,食べ物  摂りすぎに注意

ごぼうは食べ過ぎるとお腹が緩くなったり、ガスがたまって不快な張りを感じたりするようになるので、食べすぎないこと。1 日の摂取量の目安は 0.5 本程度。

◆ さつまいも

さつまいもにはペクチンやセルロースといった食物繊維が豊富で、便のかさを増やして腸の動きを活発にします。

それに加え、ヤラピンという成分に便を軟らかくする働きがあるため、便秘解消にもってこいの食材。

調理する際は、

  • 味噌汁やスープなど水分と一緒に摂る
  • ヤラピンが多く含まれる皮も食べる

…といったメニューにすると、より効果的に摂取できます。

◆ 大根

大根は、食物繊維が豊富なほか、アミラーゼという酵素が含まれる食材です。アミラーゼは、老廃物を体外に排出して、腸内環境を整える働きがあります。

アミラーゼは加熱によって失われるため、

  • 大根おろし
  • 大根サラダ
  • スムージー

…など、生で食べることをおすすめします。ただし生の大根は食べすぎると体を冷やしてしまうので、適量を心がけてください。

2‐2.果物

便秘解消に良い果物を 4 つ、ご紹介します。

◆ バナナ

バナナにはレジスタントスターチという、食物繊維と似た働きをする「でんぷん質」が多く含まれています。さらに腸の悪玉菌を抑制し、善玉菌が増えやすい環境を整えてもくれる、お腹にやさしい食べ物です。

レジスタントスターチは、熟していない青いバナナに多く含まれます。

  • ヨーグルトに入れる
  • 焼きバナナにする

…など調理法を工夫して、1 日 1~2 本程度を目安に続けると効果的です。

◆ リンゴ

リンゴには、便のかさを増やす働きに加え、腸内環境を整える働きをもつ、食物繊維ペクチンが豊富に含まれています。

ペクチンは皮に多く含まれているので、皮ごと食べることをおすすめします

  • 加熱する
  • すり下ろす

…といった調理でも成分は損なわれないため、さまざまなメニューで取り入れることができます。

◆ プルーン

食物繊維を豊富に含んでいるほか、排便を促すソルビトールという糖分が含まれています。ソルビトールには、大腸の水分吸収を抑えて便が硬くなるのを防ぐ働きがあり、便秘薬の成分でもあります。

ドライプルーンは、生のものより食物繊維が 3 倍も多く含まれます。

  • 1 日 3 粒程度を目安に食べる
  • 夕方以降に食べると朝に効果が出やすい

…といったことを意識すると良いでしょう。ただし食べ過ぎると、お腹が緩くなることがあるので注意してください。

◆ いちじく

いちじくにはペクチンとセルロースという、2 種類の食物繊維が含まれています。

これらの食物繊維が便秘解消に働くほか、たんぱく質分解酵素によって消化を促す働きもあります。

  • 1 日 3 個程度を目安に食べる
  • 食後に食べると効果的

…といったことを意識して摂ることをおすすめします。ドライいちじくでも効果が期待できます。

2‐3.乳製品・発酵食品

便秘に効く乳製品と発酵食品を 3 つ、ご紹介します。

◆ ヨーグルト

ヨーグルトには、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。

それによって腸の働きが活発になり、腸に水分が十分に補給されるため、便が硬くなるのを防ぎます。

食べ方は、

  • 1 日 1 カップを目安に
  • 毎日続ける
  • 食物繊維と一緒に摂る

…といった方法が効果的です。

◆ チーズ

チーズに含まれる乳酸菌は腸内環境を整える働きがあり、便秘の解消が期待できます。

特におすすめは、ナチュラルチーズです。ナチュラルチーズには生きた乳酸菌や酵素が多く含まれ、整腸効果が期待されます。

ナチュラルチーズの種類

・クリームチーズ
・モッツァレラチーズ
・カマンベールチーズ など

◆ 納豆

納豆に含まれるオリゴ糖は、腸の善玉菌を増やして腸内環境を整えます。また食物繊維も多く含まれるため、便秘解消におすすめの食材です。

こうした成分が長く腸に留まるよう、夕食に摂るのがベスト。寝ている間に成分が腸に作用するでしょう。

週に 3 回程度の摂取を目安に取り入れてください。

2‐4.オリーブオイル

オリーブオイルに含まれるオレイン酸が便通を良くし、腸の動きを活発にします。

炒め油として使うより、そのまま食べることをおすすめします。1 日大さじ 1~2 杯を目安にしてください。

おすすめの食べ方
  • お味噌汁やスープに混ぜる
  • ヨーグルトに混ぜる
  • 納豆に混ぜて食べる
  • サラダにかけて食べる
  • クリームチーズやナチュラルチーズにかける

3.便秘中は控えたい食べ物

ここからは、便秘のときは控えたほうが良い食べ物を、ご紹介します。

◆ 肉類

脂肪やたんぱく質の多い肉は、消化に時間がかかるため腸に負担がかかり、便秘の原因に。

ただし、たんぱく質は大事な栄養素でもあるため、全く摂らないのも問題です。

そこでおすすめなのが、豚肉です。消化されやすく、便通を良くするビタミンBが含まれているため便秘対策に適しています。

◆ タンニンを含む食べ物

渋みの成分であるタンニンは、便を硬くする働きがあります。

・柿
・コーヒー
・緑茶
・ワイン

…といったものに含まれます。タンニンは下痢止めに使われることもあり、腸粘膜に膜を作り腸の動きを低下させます。

◆ 糖分を多く含むもの

ケーキやスナック菓子などの糖分を多く含んだ甘い食べ物は、食べ過ぎると便秘になりやすいです。糖分は、体に悪い影響を及ぼす腸の悪玉菌の餌となり、悪玉菌を増やしてしまうためです。

特に白砂糖は、腸の動きを鈍くさせることが分かっています。便秘のときは控えるようにしてください。

4.今日から便秘を改善する生活習慣

便秘解消には、食生活だけでなく生活習慣を見直すことも大切です。次の習慣を取り入れてみてください。

便秘に良い生活習慣

・階段を使う
・ひと駅分歩く
・お風呂上がりにストレッチをする
・決まった時間にトイレに行く

また便秘を解消するには、適度な水分摂取も大切です。

  • 1 日に摂る量は 1.5~2ℓを目安に
  • 一気に飲もうとせずこまめに補給する
  • 食事の汁物でも水分を補う

…といったポイントを意識してください。

5. まとめ

便秘解消におすすめの食べ物と、控えるべき食べ物をまとめました。

便秘解消に良い食べ物

◆ 野菜
・ごぼう
・さつまいも
・大根

◆ 果物
・バナナ
・りんご
・プルーン
・いちじく

◆ 乳製品・発酵食品
・ヨーグルト
・ナチュラルチーズ
・納豆

◆ オリーブオイル


控えるべき食べ物

・肉類
・タンニンを含むもの
・糖分を多く含むもの

ご紹介した食材を参考に、バランスの良い食事を心がけましょう。無理のない範囲で、ぜひ試してみてください。

◆ 参考文献

  • 関口恵子,北川さなえ編:根拠がわかる症状別看護過程〈こころとからだの69症状〉,改訂第3版,南江堂,2016.
  • 石原結實,免疫力がぐんぐんアップする 体に効く食べ物,日本文芸社,2015.