「風邪はひくのは嫌…」
「どうしても休むわけにいかない…」

風邪で何日も寝込んだり、体調が優れず生活に支障が出るのは避けたいものです。しかし風邪の場合、予防法が多すぎて、何をすべきか迷っていませんか?

この記事でご紹介する、

  • 免疫力を上げて健康を保つ方法
  • 風邪をうつされないための心がけ
  • 日常生活で気を付けたい NG 習慣

…は、さまざまな予防法のなかでも効果的なものを厳選しました。

さらに、それでも体調を崩してしまったときのために、風邪のひきはじめにできる対処法も取り上げます。ぜひ参考にしてください。

風邪と同じ時期に流行しやすいインフルエンザについては、「インフルエンザ予防9選|感染せずに冬を乗りきる効果的な対策」の記事で、詳しくご紹介しています。

1.風邪とは

風邪は、私たちにとって身近な不調の一つです。すぐに回復することもあれば、こじらせて長引いてしまうことも。まずは、

  • 風邪の症状
  • かかりやすい人

…について、ご紹介します。

1-1.風邪の症状

風邪の原因の多くは、ウイルス感染によって起こります。

風邪をひいたときの主な症状は、

・鼻水、鼻づまり
・喉の痛み、咳、痰
・発熱、体のダルさ

…これらです。風邪をひいたときに飲む総合かぜ薬は、症状を一時的に緩和させる役割であり、ウイルスそのものに効くわけではありません。

また、風邪を事前に防ぐワクチンもないため、日々の生活のなかで予防することが大切です。

1-2.風邪をひく人、ひかない人の違い

風邪をよくひく人とそうでない人の違いの一つが「免疫」にあります。免疫力が低下して体が弱っていると、原因ウイルスに対抗できなくなるからです。

以下は、免疫力の低下につながりやすい生活習慣ですので、チェックしてみてください。

風邪をひきやすい人の生活スタイル

□ 仕事や家事で疲れぎみ
□ パソコンやスマホを長時間使うことが多い
□ 夏は冷房の効いた場所で過ごすことが多い
□ 運動する機会がほとんどない
□ 寝不足に感じることが多い
□ ストレスを感じることが多い
□ 偏った食事になりがち
□ アルコールやタバコの量が多い
□ 口呼吸になりやすい
□ 抗生物質や解熱鎮痛剤を飲むことが多い

当てはまる項目が多いほど、風邪のリスクは高いといえます。

2.風邪をひかないための 6 つの予防法

風邪の予防に大切なのは、

…といった 2 つの対策です。

2-1.免疫力を維持する方法

「免疫力」とは、外から侵入してくる風邪の原因ウイルスなどを監視し、増殖するのを防ぐ、体の防衛機能です。

 免疫力を維持するためには、

…これら 3 つが重要です。

◆ バランスの良い食生活

風邪の予防には、免疫力を高めたり体を温めたりする、体に良い働きをする食べ物を摂ることが重要です。具体的な方法としては、

・その季節が旬の食材を摂る
ビタミンや鉄分など免疫をサポートする栄養を摂る
・主食・主菜・副菜をバランス良く食べる

…これらの点を意識してください。

厚生労働省と農林水産省の共同により策定された『食事バランスガイド』では、一日の食事において、

・主食(ごはんやパンなど) … 3 割程度
・副菜(野菜やきのこなど) … 3 割程度
・主菜(肉や魚など)    … 2 割程度
・乳製品(牛乳やチーズなど)… 1 割程度
・果物(みかんや林檎など) … 1 割程度

…このような食材の割合が、推奨されています。

風邪,予防  風邪予防には「和食」

ご飯と漬物と汁物に加えて、酢の物が1品、煮物が1品、そして焼き魚1品。こういった「一汁三菜」を基本とした献立が健康の維持に効果的。

◆ 適度な運動

筋肉が少ないと体が冷えやすく、免疫力の低下に。そのため、適度な運動は風邪の予防につながります。

具体的には、

・ウォーキングや軽いジョギング
・ストレッチや軽い体操

これらを一日 30 分間以上行うことを、目安にしてください。

風邪,予防  日光を浴びるのも風邪予防に

免疫機能のバランスを整えるビタミン D は日光を浴びることでも作られる。ただし紫外線の刺激による肌ダメージもあるため長時間浴びる必要はない。

◆ 十分な睡眠

睡眠も、免疫力を維持するためにとても重要です。風邪を引かないためには、

・毎日 7 時間を目安に眠る
・睡眠の質を意識する

…これらを続けることが重要です。

ただし、寝起きで喉の痛みやくしゃみが出るようになったという経験もあるはず。これを防ぐには、

・体に合った寝具を選び、冷えを防ぐ
・寝る前に口元をマスクで覆う
・ベッドの近くに加湿器や水を置く

…といった点を意識するのが良いでしょう。

2-2.ウイルスを寄せ付けない方法

風邪の原因となるウイルスは、主に次のような経路をたどって体内に入ります

風邪が体に侵入するルート

・接触感染
…手に付いたウイルスが鼻や口に入る

・飛沫感染
…咳やくしゃみのウイルスを吸い込む

ここでは、こうした経路をブロックする方法として、

…これら 3 つの方法をご紹介します。

◆ 手洗い

風邪をひかないためには、こまめな手洗いが最も効果的です。特に、

・帰宅直後
・トイレの後
・咳やくしゃみを手で押さえた後
・調理や食事の前

…これらのタイミングでは、最低でも 15 秒間以上かけて、手に付着したウイルスを洗い流すことが大切です。

正しい手洗いの方法

① 手を流水で洗い、汚れを取り除く
② 石けんを泡立て、手のひらと手の甲をこする
③ 指先、爪の間、指の間、手首までこする
④ 手に付いた石けんを流水でよくすすぐ
⑤ 清潔なタオルやペーパーで水分を拭き取る

また、近くに洗面台がない場合には、アルコールを含んだウエットティッシュで手指を拭うだけでも清潔が保てます。

◆ 歯磨きとうがい

風邪予防でよくいわれる「うがい」ですが、近年では口の中全体を清潔に保つのが良いとされ、歯磨きも含めた口腔ケアが重要視されています。

風邪を予防するためのケアとして、

・就寝前と起床直後に歯を磨く
・食事前に歯と舌を磨く
・食事後に口をゆすぐ
・外出先などで時間がなければうがいで済ませる

…これらを行ってください。口内の防御機能を破壊する酵素を減らすことで、風邪予防につながります。

◆ 喉の保湿

風邪は鼻や口から侵入したウイルスが、喉で増殖して発症します。そのため風邪をひかないためには、

・マスクを着用する
・水やお茶をこまめに飲む
・のど飴やガムを食べる
・喉スプレーを使う

…これらの方法で、喉の乾燥を防ぐと良いでしょう。のど飴やガムは唾液の分泌を促すため口の中が潤います。

風邪,予防  室内の乾燥にも注意を

加湿器などで室内の乾燥を防ぐことも喉の保湿に。湿度 50 %程度を目安に調節すると良い。

3.今すぐやめたい NG 習慣

せっかく風邪予防していても、日頃から不健康な習慣があると風邪をひきやすくなります。そのため、

…これら 5 つを避けるよう、意識してください。

◆ 砂糖の摂りすぎ

お酒やタバコが体に良くないように、多量の砂糖も風邪の要因となります。糖分の摂り過ぎによって、

・体を冷やす
・体内のビタミン B を吸収してしまう

…など、健康面でのマイナスがあるからです。

確かに糖分は体に欠かせない栄養素ですが、米やパン、麺類など主食からの摂取量だけで十分です。清涼飲料水や甘いお菓子はできるだけ控えるよう、心がけてください。

風邪,予防  甘いものを食べたいときは果物を選ぶ

グレープフルーツや苺などを少量食べるのがおすすめ。食物繊維を含むため、白砂糖や人工甘味料と比べて体への悪影響が出にくい。

◆ トイレの我慢

健康維持において「スムーズな排泄」も重要。なぜなら、腸には免疫細胞の約 8 割が集まっているためです。

便秘や下痢といった腸の不調を招かないように、

・便意や尿意があればすぐにトイレに行く
・毎日決まった時間にトイレに行く

…といった習慣を身に付けることをおすすめします。

◆ 口呼吸

口呼吸は、鼻呼吸に比べてウイルスなどを吸い込むリスクが高いことが分かっています。口呼吸になりやすい方は、

・常に鼻で呼吸するよう意識する
・口の中で舌を上あごにつけるよう意識する

…これらを徹底してください。特に口呼吸になりやすい就寝時は、鼻腔拡張テープなどを用いるのも良いでしょう。

◆ 正しくない姿勢

猫背足を組むなどの姿勢の悪さは、

  • 免疫細胞の集まる腸の働きを低下させる
  • 呼吸がしづらくなり血流が悪くなる

…といった悪影響を及ぼします。姿勢が悪いと感じる方は、次のことを意識してください。

NG 姿勢を防ぐコツ
  • 背もたれの奥までお尻を押し込んで座る
  • 両ひざをつけて背筋を伸ばして座る
  • 片足に重心が寄らないように立つ

◆ 心身の疲れ

「病は気から」というように、疲れや緊張などによるストレスは免疫にも影響します

また体に大きな負荷がかかり、疲れが溜まっている状態も危険です。風邪をひかないためには、

・自分なりの方法でストレスを解消する
・疲れを溜めないよう、十分な休息をとる

…これらを意識してください。

ストレス解消には、趣味や娯楽など最も好きなものに没頭するのが一番です。音楽や映画を楽しんだり、自然の豊かさに触れるのも良いでしょう。

4.風邪のひきはじめのセルフケア

しっかりと予防していたのに、それでも体調を崩してしまうこともあります。そういったときは、次のような対処で風邪の本格化を防いでください。

風邪のひきはじめの対処法

・体を温める
…湯たんぽやカイロで、お腹や首付近を温める

・お風呂に入る
…熱すぎない湯温で短時間の入浴はOK

・仕事や家事をセーブする
…体力を消耗すると症状が悪化しやすい

・薬とサプリメント
…葛根湯などの漢方薬やビタミン C が効果的

※ ひきはじめでは、市販のかぜ薬や解熱剤はまだ服用しないこと。症状が一時的に緩和される代わりに、風邪が長引きやすくなるため。

5.まとめ

風邪の予防について、まとめました。

◆ 風邪を予防する方法
  • バランスの良い食事を摂る
  • 1 日 30 分間以上、体を動かす
  • 毎日 7 時間以上、ぐっすり眠る
  • 定期的に石けん手洗いをする
  • こまめなうがいと歯磨きを習慣にする
  • 喉の乾燥を防ぐ

◆ 風邪をひきやすい NG 習慣
  • 砂糖の摂り過ぎ
  • トイレを我慢する
  • 口呼吸になりがち
  • 姿勢が悪い
  • ストレスを抱える

風邪をひくきっかけは日常の些細な習慣や行動が要因です。ご紹介した予防法を取り入れて、風邪をひきにくい強い体を作ってください。

◆ 参考文献

  • 山本舜悟:かぜ診療マニュアル―かぜとかぜにみえる重症疾患の見わけ方,日本医事新報社,2013.
  • 岸田直樹:誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 重篤な疾患を見極める!, 医学書院,2012.
  • 仙頭正四郎:カラー図解 東洋医学基本としくみ,西東社,2011.
  • 石原結實:免疫力がぐんぐんアップするカラダに効く食べ物,日本文芸社,2014.
  • 『PHPくらしラク~る♪』編集部:本当はカラダに悪い100のこと,PHP研究所,2016.